第98回(2022/11/14)
皆様こんにちは。皆様に励ましを頂いた千葉シティトライアスロンなのですが、残念ながら最初のスイムで足切りタイムの40分をオーバーし失格となってしまいました。
皆様にはご心配をおかけしましたが、第一目標である生きて帰るということは達成しましたが、2番目の完走ができていないので、失格になった直後から来年の同じ大会でのリベンジを決め、現在練習中です。
まずは水泳に力を入れようと毎週火曜日にスイミングスクールと松戸のスイムサロンで自分の泳ぎをビデオで撮影し、マンツーマン指導をしてくれるところにも通い始めました。
自転車の方は、柏にあるオッティモの自転車の練習チームに入れていただき、手賀沼周辺を走る練習をしています。ただ天候による練習中止や時間が取れないことも多いため、クリニックの休み時間に自転車の練習ができるようにスマートローラーを購入し、練習環境を整えました。なんとか来年は完走できるよう時間を見つけては練習を頑張りたいと思います。
これは言い訳ではないのですが、失格になり、無事に生きて帰ってきたことで、普段の診察や日常の当たり前のことが当たり前にできる喜びを感じることができるようになりました。お陰様で練習も苦痛ではなく、稲毛の浜や手賀沼の景色を楽しんで自転車を漕いだり、ランニングをしたり、日々泳ぐのが楽になって上達していく楽しさを味わっています。
僕が最初に松戸のスイムサロンで、クロール大全の著者である竹内先生に「どうして泳げないと思う?」と聞かれ「泳ぐリズムが悪いのと息継ぎが下手だからですか?」と答えたところ、「違う!!25m泳げるということは2、3回でも息継ぎができているということでしょう。自律神経の問題です」と言われハッとしました。
思い返すとその通りでいつものプールと違い、慣れない海での泳ぎで緊張し、また多くの選手とぶつかったり、ブイを目指して真っ直ぐ泳げなかったりしているうちに脳が「これはもうダメかも」という思考になり、体が緊張し、脈拍が上がり一種のパニックになったのだと思います。つまり練習を重ね、もう大丈夫と自信がつき、自律神経さえ安定すれば完泳できる可能性が高いと先生は言ってくれました。
これは僕がみている患者さんの多くにも当てはまることでは?と思いました。患者さんの中には検査をしても異常がないのに、ドキドキする、死んでしまうんじゃないかと不安になるなどの症状を訴える人がいます。これらの症状は僕のこの海での失格の時と同じ状態かもしれません。つまり、普段からリラックスするよう心がけ、規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、緊張から解放され、自信さえつけば治ってしまう症状なのかもしれないと思いました。ぜひ僕の死にかけて人生が変わったこのトライアスロンの経験がみんなのお役に少しでも立てば幸いです。
ところで、僕がトライアスロンを始める前はトライアスロンなんてやっている人はほとんどいないと思っていました。ところがいざ自分が始めて、トライアスロンやっていますと情報を発信するとイグノーベル賞を受賞された新見先生がご自身のトライアスロンの経験を書いた「じゃあ、そろそろ運動しませんか?」という著書を送ってくださり、この竹内先生の水泳方法を教えてくれました。
アクアメディカルクリニックの寺田先生は柏のオッティモを紹介してくれました。また石川県の木島脳神経外科の木島先生もトライアスロンをされていて、スマートローラでの練習を教えてくれました。また患者さんにトライアスロンの審判をされている方もいて、情報を発信していると色々な人がサポートしてくれることに気づきました。まさに神様にお願い事をすると叶う感覚です。他力・釈迦力です。
またトライアスロンの練習時間を捻出するために時間管理もうまくなりますし、まさに大切な事は全てトライアスロンが教えてくれた!!と言っても過言ではありません。まだ完走していないので偉そうな事は言えませんが、完走の暁にはまた本を書きたいと思います。「大切な事は全てトライアスロンが教えてくれた!!」(仮題)です。では今月もまた診察にYou Tubeに頭痛学会の発表を頑張ります。休診でご迷惑をおかけしますが、ご理解・ご協力よろしくお願い申し上げます。