第105回(2023/06/21)
6月の金、土、日に福岡の国際会議場で開催された日本東洋医学会学術総会に参加してきました。地域医療に対する漢方の有用性やコロナウイルス感染症に対する漢方治療の有用性など様々な分野の漢方の発表はとても勉強になりました。
金曜日の夜には漢方.jpのLIVE 配信を各分野の専門の先生、また学会を主催する飯塚病院の先生方とご一緒に行いました。 とても楽しく勉強になりました。ぜひアーカイブをご覧ください。
土曜日にはシンポジウム「あなたの知らない漢方パラレルワールド」の座長を愛媛大学大学院医学系研究科産婦人科学教室の杉山隆教授とご一緒させて頂き、産婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、脳神経外科の漢方の研究会や学会の活動内容の発表を聞かせて頂きました。それぞれの科の取り組みも勉強になりましたし、また科によらず連携することの大切さも分かりました。
招待講演としてテレビでもお馴染みのジャパネットたかたの前社長であった高田明さんのお話を聞くことができました。とても素晴らしい内容で、講演のテーマは「夢持ち続け日々精進」でした。
またその中で伝えると伝わるは違うというお話をされていました。ジャパネットの商品の中でも、商品に自信があり、ジャパネットで一生懸命伝えても注文が入らない商品があるそうです。そんな時は、どうしたらその商品の良さが伝わるかを試行錯誤して何度も改良を加えながら、伝わる努力をするそうです。そうすると何回目かにどっと注文が来ることがあるというお話をされていました。
そして高田前社長は医療でも同じではありませんか?と。私たち医師が患者さんに説明し、患者さんはこれで分かっただろうと思ってもそれは本当に患者さんに伝わっていますか?ということです。自分達には当たり前の専門用語を使っても患者さんにとってはちんぷんかんぷんかもしれません。また逆に患者さんも医師に伝えてもそれが本当に伝わっていない可能性もあります。本当に伝わっているかということをいつも考えて、お互いにコミュニケーションをとることが重要だと思いました。
3日間本当に学ぶことが多い学会でした。金曜日と土曜日にお休みを頂き、通院してくれている皆様にはご迷惑をおかけしましたが、この学んだことを還元したいと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。