第49回(2018/10/06)
9月の日曜日に福井に漢方の講演に行ってきました。
東京から北陸新幹線はくたかにのって金沢まで行き、そこからサンダーバードにのって約4時間です。
福井駅に着くと恐竜がお出迎えしてくれます。
福井県は実は多くの新種の恐竜の化石(フクイラプトル、フクイサウルス、フクイティタン、フクイベナートルなど)がみつかっており、福井県立恐竜博物館があり、これはカナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館と並び世界三大恐竜博物館として知られています。
福井では農山漁村の郷土料理百選にも選ばれた名物の越前おろしそばを頂いてきました。
これはそばに大根おろしと出し汁をかけて食べるおそばでとてもこしがあり、そばの風味と辛みのきいた大根おろしがマッチしてとても美味しかったです。
この越前そばは昭和天皇が福井にお越しになられた時にうるしやのそばを越前のそばとしてお気に召されて越前のそばと呼称された事からきているという逸話も残されています。
このおそばを福井の地酒である黒龍いっちょらい(いっちょらいとは福井弁で一番良い物という意味だそうです)や花垣と一緒に頂きました。おそばととても合う日本酒です。
ちなみに福井県は47都道府県幸福度ランキングで3年連続一位をとっている県なのですが、私も越前おろしそばに、黒龍、花垣で幸福を味わってきました。
宿泊は天皇陛下もお泊まりになったホテルフジタ福井で全米オープンテニス(大坂なおみ選手の優勝)を見ながらゆっくりさせていただきました。福井国体の前という事もあり、多くの人でいっぱいでした。翌朝にはホテルの前に多くの警察官の方が警備をしており、誰か要人が宿泊されていたのかもしれませんね。
講演は福井パレスホテルにて漢方の基本的な考え方、頭痛やストレス疾患の漢方治療のお話をしてきました。日曜日にもかかわらず定員を1.5倍ほど上回る多くの先生方においでいただき、質問も多くいただき無事に終わりました。準備いただいた福井のスタッフの方々、またご参加いただいた先生方に感謝いたします。
帰りにはお土産に福井の羽二重餅を購入しました。
くるみやチョコレート味、イチゴ味、レモン味などいろいろな味があり、選ぶのにも一苦労するくらいです。
今度はぜひ、越前ガニの季節にまた福井を訪れたいと思います。
福井には他にも東尋坊や永平寺、越前そばや越前ガニの他にも焼き鳥やソースカツなども有名です。
ぜひ皆様もいちど福井を訪れてみてください。
最後に若狭国(小浜藩)の侍医であった有名な先生に杉田玄白先生がいます。
玄白先生は蘭学事始や解体新書を翻訳したオランダ医学(今で言う西洋医学)の名医ですが、その先生が書かれた書物に
この中で、玄白先生自身が年を取り体調に色々な不調がでてきた時に漢方を飲まれていたという記録があります。西洋医学の名医も自分の健康のために漢方を飲んでいたのですね。
当時は将軍の主治医も天皇陛下の主治医もみんな漢方を使っていたのですよ。
そう考えると漢方ってすごいでしょ?
皆さんが飲まれている漢方にも色々な歴史があります。
また追々このコラムでそんなお話をしていきますね。お楽しみに!!