第1回(2014/11/01)
まず、院長コラムの第一弾はクリニックのロゴマークの意味について
お話ししたいと思います。
東洋医学には五行説とか五行思想という自然哲学の考え方があります。
これは万物は木(もく)、火(か)、土(ど)、金(こん)、水(すい)の5種類の元素からなり、これらは互いに影響しあい、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考え方です。(五行の具体例は下記)
クリニックのロゴの色もこの五行を表しています。
そして、らいむらクリニックのイニシャルであるRを表すグリーンに五行の円が合わさって花束のような、また風船のようにも見えるイメージとなっています。これは、私のクリニックを訪れた患者さんが、少しでも元気になって、まるで花束をもらったり、風船の力をかりて、少しでも足取りが軽くなってくれますようにとの願いを込めています。
また私一人の力では微力ですが、私と患者さん、また当院のスタッフ、またいろいろな人や植物などの自然の力を結集してみんなを元気にしたいとのメッセージを発信したいとの思いもデザインしてもらいました。
色使いは本当の五行の色ではありませんが、私の大好きなお花などの植物をイメージし、元気のでるビタミンカラーを採用いたしました。
このメッセージが届いて少しでもみなさんが元気になってもらえれば幸いです。
例えば季節で言えば…
「木」は木や花の葉が幹の上を覆っている立木が元となっていて、樹木が成長、発育する様子を表すことから、「春」の象徴となっています。
「火」は光輝く炎が元となっていて、火のような灼熱の性質を表すことから「夏」の象徴となっています。
「土」は植物の芽が地中から発芽する様子が元となっていて、万物を育成、保護する性質を表すことから「季節の変わり目」の象徴となっています。
「金」は土中に光り煇く鉱物・金属が元となっていて、金属のように冷徹・堅固・確実な性質を表すことから収獲の季節「秋」の象徴となっています。
「水」は泉から涌き出て流れる水が元となっていて、これを命の泉と考え、胎内と霊性を兼ね備える性質を表すことから「冬」の象徴となっています。
五色の短冊を表す青(緑)、紅(朱)、黄、白、黒(玄)などの色もそれぞれ木、火、土、金、水にあてはめるため、季節と合わせて青春、朱夏、白秋、玄冬などという言葉も生まれました。あの有名な詩人の北原白秋の白秋もここからとられているのですよ。七夕さまの五色の短冊の色もこの五つからとられています。
こうしてみてみると我々の生活の中には昔からいろいろとこの五行の考え方が取り入れられていることが分かります。
しかし、残念ながら西洋医学にはこのような考え方は反映されていませんが、東洋医学にはこの考え方が反映されており、今でも十分診断や治療に役立つ面があるのです。
当クリニックでは西洋医学はもちろん、このような今でも使える昔の人の言い伝えや知恵をも大切にして診療にいかしているのが特徴です。まさに温故知新なのですね。