第80回(2021/05/06)
4/24に星出彰彦さんを乗せたスペースX社の宇宙船クルードラゴンが無事に国際宇宙ステーションに到達し、野口聡一さんらに出迎えられたというニュースが報じられましたね。凄い事ですよね。
ところで皆さんブルース・ウイルス主演のアルマゲドンという映画を知っていますか?
これはテキサス州に匹敵する大きさの小惑星が地球に接近し、このままでは地球に衝突し人類は滅亡してしまうという危機に陥いります。
この人類滅亡を回避する方法としてこの小惑星に宇宙船で到達し、小惑星の表面に穴を開け、地中で核爆弾を爆発させるという案が提案されます。そのために選ばれた石油採掘のプロ、ハリー(ブルース・ウイルス)達が惑星上での掘削を依頼され宇宙に向かうという映画です。
アルマゲドン(画像引用先:https://eiga.com/movie/42262/)
この映画をもとに、僕が以下のフィクションの映画の脚本を考えてみました。
題して「マルナゲドン」です。
時は2021年4月21日。新型コロナウイルスが蔓延し、通常の診療業務でも感染対策を1年以上も余儀なくされていた医療機関は疲弊しきっていた。
そこに4月21日より新型コロナウイルスワクチンの予防接種の予約が始まった。千葉市は50万回分の予防接種を9月までに打ちたいとの実施計画を立てていた。集団接種は市内では市役所前の千葉中央コミュニティーの体育館1箇所で、日曜日のみ250名ずつの接種の予約をとっていた。つまり5月から実施するとして9月までの5ヶ月間で250名×20日で5千名の接種予定。つまり残り49万5千回分を地域の各クリニックや施設で打つ計画だ。
千葉市ワクチンスケジュール(画像引用先:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB164AC0W1A410C2000000/)
市はまだ接種の開始日が来ていない年齢区分の人にもワクチン接種の書類を同時に一斉送付したため、この日から各クリニックの電話は鳴り止まず、電話がつながらないため予防接種の予約を求め、あるショッピングモールにあるクリニックではモールの外まで200人以上の行列ができ、2,3時間の待ち時間の間に気分が悪くなり倒れる高齢者も発生し、救急車が出動するという自体にまで発展した。
また直接来院での問い合わせも殺到し、日常の診療業務にも影響が出始め、クリニックのスタッフ達はただでさえ、これまでに疲弊していた上にさらに追い打ちをかけられるという事態になった。
市の集団接種への申し込みの電話もつながらないため、不満をもった市民達は医師会も後押しして当選したばかりの市長にも集団接種のコールセンターへの電話がつながらない不満を訴えた。それに対する市長のface book 上での答えが「集団接種の電話は混み合ってつながらないため、市としてはかかりつけ医での個別接種を優先しており、各自かかりつけ医に電話するように」との返答でさらにクリニックへの問い合わせの殺到に拍車をかけた。
そのため、各クリニックでこのワクチンの接種業務にスタッフ達からも不満や反対の声があがり始め、個別接種から離脱するクリニックが後をたたず、ワクチン接種を希望する高齢者はパニックに陥った。この危機的状況を何とか打開したいと考えた高齢化率の最も高い若葉区の医師達は相談し合い、若葉区民なら誰もが知っていて交通の便利がよいICOASにて毎日当番で集団接種を行い始めた。そして順番を待つ高齢者にはそれまでに新型コロナウイルスに感染しないように漢方薬の投与を始めた。
イコアス千城台(画像引用先:https://chishirodai-sc.com/about)
その事が功を奏し、若葉区は9月末までに区内の高齢者の接種を無事に終え、若葉区モデルとして他の区も参考にし花見川区では幕張メッセ、中央区ではフクダ電子アリーナ、きぼーると次々と集団接種会場が開設され事なきを得たという感動ヒューマンドキュメンタリーです。
その後、こういう悲劇が二度と繰り返されないように 「Remember Call Center」 を合い言葉に毎年4月21日には市と医師会で今後の医療行政あり方委員会を開きお互いの意思疎通を行っている。
現実ではこのようにうまくいかないのですが、医療関係者の多くが早くワクチンの接種を終え、新型コロナウイルスの終息を願っています。そのためにも、千葉市の決められたスケジュール、ルールを守り予防接種にご協力よろしくお願い申し上げます。
年齢がまだ予約開始日に達していないのに、電話がつながるまで何度もクリニックに電話をしたり、何カ所も予約をしたり、せっかくとれた予約を遠いから近いところで打ちたいので変更、旅行に行くのでそれまでに打って欲しいなどの自分だけ良ければよいという考え方では地球が滅ぶかもしれませんよ。
ワクチンは希望者が打ち終わるまで、必要な分、日々製造されています。みなさんの利他の精神、ご協力を何とぞよろしくお願い申し上げます。そして全てのワクチン業務に関わっている市の職員、医療機関のスタッフに文句ではなく、温かいねぎらいの言葉をかけてあげてください。