第97回(2022/10/14)
皆様、こんにちは9月末から10月にかけてはなんと26年ぶりに母校和歌山県立医科大学の漢方の講義に行ってまいりました。
その際に脳神経外科の中尾教授の座長で頭痛に対する漢方治療の講演もすることができました。僕の学生さんの講義には同級生の脳外科の准教授や前の鹿島労災病院の和漢診療センター長で、現在は和歌山で開業されている山本眼科の山本先生も来てくださりとても嬉しかったです。
その後は第81回脳神経外科学会学術総会のランチョンセミナーで頭痛と漢方の講演をして、その日に横浜の友人のたま耳鼻咽喉科の及川先生に食事に連れて行っていただきました。10月の8日には品川で行われた第30回日本脳神経外科漢方医学会で座長をしてきました。
その間に国際東洋医学シンポジウムで発表した頭痛の漢方の効果を英文誌に論文も書きました。
そしてトライアスロンの練習も時間がない中、なんとかやっております。
このコラムを書いている今から2日後にいよいよ初参戦です。また経過を報告しますね。
今回、皆さんにお伝えしたいのは片頭痛の予防薬である注射薬の費用のお話です。この注射はとても良く効いて、副作用も少ないため、本当におすすめなのですが、一番の問題は値段が高いことです。注射薬は1本4万4千円から4万5千円です。
保険が効きますので、その3割負担だと大体クリニックでの支払いが注射代だけで1万5千円の支払いになります。それでも効果が高いため、注射を月に一度続けてくれている患者さんも多くいます。
ただ、医療費には様々な助成制度があります。一つ目は医療費控除です。これは一年間の家族の医療費の合計が10万円を超えたら確定申告の際に税金が控除されます。1万5千円の12回で10万円は超えますので、クリニックの領収書を置いておいて確定申告してください。
二つ目は付加給付です。会社にお勤めの方で健康保険組合や共済組合によっては独自の給付制度がある場合があります。会社によって異なるのですが、例えば医療費が2万円を超えた分は後で戻ってくる制度です。(クリニックでは患者さんがご自身が一旦立て替えて払います)これだと医療費が1万5千円だと戻ってこないじゃないか?と思う人もいると思います。ところがこの注射は自己注射やクリニックでも3ヶ月分処方したり注射したりすることができます。つまり4万5千円ですね。このうち2万5千円は後で会社から戻してくれるという制度です。これも会社に付加給付ありますか?と問い合わせれば教えてくれます。
3つ目は高額療養費制度です。1ヶ月に支払った医療費の窓口負担額が一定額を超えた場合に、その超えた金額を加入している健康保険から支給される制度です。この額は年齢や所得によって異なっていますので、この負担額の上限についてはご加入されている健康保険に問い合わせればわかります。
また千葉市には独自の支援制度もあり、ひとり親家庭などでは医療費が補助されます。このように様々な医療費の助成制度がありますので、注射はしたいけど値段が高いのがちょっとねと悩んでおられる方がいれば、当院では資料も準備しておりますので、いつでもご遠慮なくご相談ください。片頭痛から解放されハッピーな人生を送りましょう。またそのお手伝いを当院でさせていただければ幸いです。
最後に遅くなりましたが、今月のYouTubeの放送予定を貼っておきますね。